桂皮(けいひ)-生薬の説明
桂皮(けいひ)
桂皮(けいひ)はクスノキ科の高木であるシナモンの木の皮のことです。シナモンの木の葉は先端が長く伸びた卵状の楕円形で葉脈は基部から少し上で三つに分かれます。葉の裏側は白っぽい色です。夏に細い枝の葉腋から長い花柄を出して淡黄緑色の小さな花を咲かせます。
中国原産のトンキンニッケイ(Cinnamomou Cassia、いわゆるカシア)が生薬としての桂皮です。
シナモンは精油成分としてケイアルデヒドを含みます。
8月~10月に樹皮を剥ぎ取り天日干ししたものを生薬に利用します。
生薬の桂皮の主な産地は中国の広東省、広西自治区、ベトナムです。
効能
ケイヒアルデヒドは血圧下降、心拍数減少、血糖値上昇、末梢血管拡張、鎮痙作用があります。漢方では肉桂ともいい、芳香健胃薬として食欲不振や消化不良に用います。
西洋医学では芳香性健胃薬です。漢方では病気の初期のいまだ病邪が身体の表面にある時に、これを去る目的で用います。
【薬理作用】
精油に胃腸に対する弱い興奮作用があり消化液の分泌を促進します。水エキスは内服または腹腔内注射でラットの実験的胃潰瘍に対して強い抑制作用を示しました。活性成分はcinnamosideです。Cinnamaldehydeは交感神経終末、副腎からのカテコールアミンの遊離を促進しました。
西洋医学では芳香性健胃薬です。漢方では病気の初期のいまだ病邪が身体の表面にある時に、これを去る目的で用います。
【薬理作用】
精油に胃腸に対する弱い興奮作用があり消化液の分泌を促進します。水エキスは内服または腹腔内注射でラットの実験的胃潰瘍に対して強い抑制作用を示しました。活性成分はcinnamosideです。Cinnamaldehydeは交感神経終末、副腎からのカテコールアミンの遊離を促進しました。
成分
- ケイヒアルデヒド(cinnamaldehyde)
- 桂皮酸
- オイゲノール
- カンフェン
- シネオール
- タンニン
- Cinnamoside、Cinnzeylanol、Cinncassiol A-E、Cinnamtannin A1-A3 B1など
性味
桂皮(けいひ)の性味は辛、甘、熱です。
- 辛
- 甘
- 熱
性味の解説については性味(せいみ)のページをご覧ください。
帰経
- 脾
- 腎
- 心
- 肝
薬効
- 補火助陽
- からだの芯からの冷え、四肢の冷感、頻尿、夜間尿に用います。
- 散寒止痛
- 温めると楽になる腹痛、胃痛、月経痛に用います。
- 温経通脈
- 下腹部の冷えを伴う痛み、月経痛、無月経等に用います。
原典
- 神農本草経
採集方法
花期に全草を抜き、洗って陰干しし、穂は日干しにしてから叩いて種子を採取します。花期は4月~8月、果期は9月です。読み方
日本語:桂皮(けいひ)
別名:牡桂、大桂
中国語: 桂皮(guì pí/ グゥイ ピー)
韓国語:계피(kepi /ケピ)
英語:Cinnamon
ラテン語:Cinamoni Cortex
ラテン語:Cinamoni Cortex
桂皮(けいひ)を含む漢方薬
- 葛根湯(かっこんとう)
- じゅうぜんたいほとう
- しょうせいりゅうとう
- はちみじおうがん
- まおうとう
- 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
※桂枝(けいし)は桂枝湯に含まれます。
関連リンク
引用::漢方ポケット図鑑 宮原桂、身近な薬用植物 指田豊 木原浩、このページの内容はいくつかの文献から効能について調べたレポートであり医療用の資料ではありません。
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