芍薬(しゃくやく)-生薬の解説
芍薬(しゃくやく)
ボタン科の多年草で鑑賞用草花として有名です。5月に美しい花を咲かせ冬になると地上部は枯れます。原種の花弁は一重で関東以西の山にはヤマシャクヤクが自生しています。北海道以南の山にはベニバナヤマシャクヤクが自生しています。
芍薬は中国原産で薬用として紀元前から栽培されてきました。日本の伝説に芍薬がはじめて登場するようになったは9世紀頃の小野小町のエピソードからです。「仙伝抄(せんえんしょう)」という1445年の生け花の本に芍薬が鑑賞花として登場します。
生薬として用いる芍薬は芍薬の根の皮をむいて湯通しして乾かしたものを生薬に用います。そのため花部が小さく根が肥大しやすい種類が薬用に用いられます。生薬名も芍薬です。芍薬の根を掘舌ものは気分の鬱滞、精神不安、腹痛、筋肉の緊張、痙攣などに使います。芍薬甘草湯は芍薬と甘草を煎じたもので胃痙攣やこむら返りに劇的な効果を発揮します。
生薬の芍薬は調製法の違いや原材料の違いから「白芍(びゃくしゃく)」「赤芍(せきしゃく)」「真芍(しんしゃく)」などに分けられます。
芍薬は中国原産で薬用として紀元前から栽培されてきました。日本の伝説に芍薬がはじめて登場するようになったは9世紀頃の小野小町のエピソードからです。「仙伝抄(せんえんしょう)」という1445年の生け花の本に芍薬が鑑賞花として登場します。
生薬として用いる芍薬は芍薬の根の皮をむいて湯通しして乾かしたものを生薬に用います。そのため花部が小さく根が肥大しやすい種類が薬用に用いられます。生薬名も芍薬です。芍薬の根を掘舌ものは気分の鬱滞、精神不安、腹痛、筋肉の緊張、痙攣などに使います。芍薬甘草湯は芍薬と甘草を煎じたもので胃痙攣やこむら返りに劇的な効果を発揮します。
生薬の芍薬は調製法の違いや原材料の違いから「白芍(びゃくしゃく)」「赤芍(せきしゃく)」「真芍(しんしゃく)」などに分けられます。
中国では四川省、浙江省、安徽省が産地です。日本では北海道や奈良県が芍薬の産地です。
効能
根を生薬に用います。瘀血(おけつ)が原因の疼痛、腹直筋の痙急、四肢の筋肉の痙攣などに用います。月経痛や眩暈にも用います。
ペオニフロリンには鎮痛・鎮静・抗炎症・抗ストレス潰瘍・血圧降下・血管拡張・平滑筋弛緩などの作用があります。漢方では筋肉の痙攣、腹痛、胃痙攣、頭痛、婦人病などに用います。
主成分であるpaeoniflorinに次のような作用が認められました。経口投与でラットの水浸拘束ストレスによる胃潰瘍の抑制。ラットの子宮収縮の抑制。ラットの摘出心房標本でぺらとリンによる心房収縮の亢進と不整脈の発現の抑制。経口投与でラットのスコポラミンによる迷路学習阻害を抑制。ラット脳室内投与で鎮静、睡眠惹引、筋弛緩作用を示し、ペンチレンテトラゾールによる痙攣を抑制。このほかガロタンニンはラットの摘出胸部大動脈の弛緩作用を示しました。煎液はウサギの耳血管の拡張作用を示しました。煎液の胃内投与でマウスの腹腔内マクロファージの呑食能を高めました。
ペオニフロリンには鎮痛・鎮静・抗炎症・抗ストレス潰瘍・血圧降下・血管拡張・平滑筋弛緩などの作用があります。漢方では筋肉の痙攣、腹痛、胃痙攣、頭痛、婦人病などに用います。
主成分であるpaeoniflorinに次のような作用が認められました。経口投与でラットの水浸拘束ストレスによる胃潰瘍の抑制。ラットの子宮収縮の抑制。ラットの摘出心房標本でぺらとリンによる心房収縮の亢進と不整脈の発現の抑制。経口投与でラットのスコポラミンによる迷路学習阻害を抑制。ラット脳室内投与で鎮静、睡眠惹引、筋弛緩作用を示し、ペンチレンテトラゾールによる痙攣を抑制。このほかガロタンニンはラットの摘出胸部大動脈の弛緩作用を示しました。煎液はウサギの耳血管の拡張作用を示しました。煎液の胃内投与でマウスの腹腔内マクロファージの呑食能を高めました。
成分
変形モノテルペン配合体のpaeoniflorin、oxypaeoniflorin、alviflorinなどです。Tetragalloylglucose、pentagalloylglucoseなどのガロタンニン、(+)-catechinなどを含みます。
漢方
性味
芍薬(しゃくやく)の性味は苦、酸、甘、微寒です。
- 苦
- 酸
- 甘
- 微寒
性味については性味(せいみ)の解説ページをご覧ください。
帰経
- 肝
- 脾
薬効
- 養血通経
- 血液の質・量の不足による月経不順、月経痛、崩漏などに用います。
- 平肝止痛
- 血液の質・量の不足による顔色不良、めまい、頭痛、脇筋痛、手足や腹部の引きつるような疼痛に用います。
- 斂陰止汗
- 慢性的な寝汗、止まらない発汗に用います。
原典
- 神農本草経
読み方
芍薬(しゃくやく )
別名:其積、天斗
中国語:芍药(sháo yao / ジェンシェン)
韓国語:작약(jag-yag /チャクヤク)
英語:Paeoniae Radix
ラテン語:Paeoniae Radix
ラテン語:Paeoniae Radix
芍薬を含む漢方薬
- 芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)
- 葛根湯(かっこんとう)
- 桂枝湯(けいしとう)
- けいしかりゅうこつぼれいとう
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
- 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
- 四物湯(しもつとう)
- 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
- 小建中湯(しょうけんちゅうとう)
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