高麗人参(こうらいにんじん)-生薬の解説
高麗人参(こうらいにんじん)
ウコギ科の草丈60cmほどになる多年草です。根は直根性で根茎(こんけい)は短いです。花期は夏です。葉の先端に淡い緑色の花を多数つけます。苗を定植してから5年~6年後に根を掘り上げて日干しにして生薬として用います。
人参(高麗人参)は中国最古の本草書である「神農本草経」に載っている有名な生薬です。根が人の字の形に二股になっているほうが効くという迷信があり名前に人の文字がついています。学名のPanaxはギリシャ語のpan(すべての)とacos(治療する)という言葉が合わさり万能薬を意味しています。ginsengは人参の中国音です。
人参(高麗人参)は江戸時代に西アジア原産の野菜の人参(キャロット)の種子が中国から伝わってから名称が混乱しています。生薬の人参(高麗人参)はウコギ科で、野菜の人参(キャロット)はセリ科で根が太い直根であることだけは似ています。はじめは野菜の人参(キャロット)に芹人参という名前がつけられましたがいつの間にか芹が取れて「人参」と呼ばれるようになりました。本家本元の人参と野菜の人参を区別するために「薬用人参」「高麗人参」「朝鮮人参」などと呼ばれるようになりました。
高麗人参は日本でも昔から人気が高く、江戸時代には対馬藩だけが輸入を認められていました。朝鮮半島の野生の人参が枯渇し人参の代価として日本の金銀銅が大量に国外に持ち出されると、徳川吉宗は日光御楽園で人参(高麗人参)の種子を増やして各藩に配布して栽培を奨励しました。そのため人参(高麗人参)は御種人参(オタネニンジン)と呼ばれるようになりました。
高麗人参は芽が出てから収穫まで5年~6年かかり、日陰を好むので畑に屋根が必要です。連作を嫌うので同じ場所で繰り返し栽培することはできません。日本では福島県の会津地方や長野県上田市周辺、島根県大根島で人参(高麗人参)が栽培されています。
高麗人参のほとんどは中国からの輸入品です。
高麗人参は強壮薬として知られています。免疫の割賦、抗疲労、胃腸の衰弱の快復、血流の増加などの効果が知られています。ジンセサノイドと総称される各種のサポニンが薬効の中心であると思われます。
人参(高麗人参)は中国最古の本草書である「神農本草経」に載っている有名な生薬です。根が人の字の形に二股になっているほうが効くという迷信があり名前に人の文字がついています。学名のPanaxはギリシャ語のpan(すべての)とacos(治療する)という言葉が合わさり万能薬を意味しています。ginsengは人参の中国音です。
人参(高麗人参)は江戸時代に西アジア原産の野菜の人参(キャロット)の種子が中国から伝わってから名称が混乱しています。生薬の人参(高麗人参)はウコギ科で、野菜の人参(キャロット)はセリ科で根が太い直根であることだけは似ています。はじめは野菜の人参(キャロット)に芹人参という名前がつけられましたがいつの間にか芹が取れて「人参」と呼ばれるようになりました。本家本元の人参と野菜の人参を区別するために「薬用人参」「高麗人参」「朝鮮人参」などと呼ばれるようになりました。
高麗人参は日本でも昔から人気が高く、江戸時代には対馬藩だけが輸入を認められていました。朝鮮半島の野生の人参が枯渇し人参の代価として日本の金銀銅が大量に国外に持ち出されると、徳川吉宗は日光御楽園で人参(高麗人参)の種子を増やして各藩に配布して栽培を奨励しました。そのため人参(高麗人参)は御種人参(オタネニンジン)と呼ばれるようになりました。
高麗人参は芽が出てから収穫まで5年~6年かかり、日陰を好むので畑に屋根が必要です。連作を嫌うので同じ場所で繰り返し栽培することはできません。日本では福島県の会津地方や長野県上田市周辺、島根県大根島で人参(高麗人参)が栽培されています。
高麗人参のほとんどは中国からの輸入品です。
高麗人参は強壮薬として知られています。免疫の割賦、抗疲労、胃腸の衰弱の快復、血流の増加などの効果が知られています。ジンセサノイドと総称される各種のサポニンが薬効の中心であると思われます。
高麗人参は韓国と北朝鮮の特産品で、朝鮮語で人参(インサム)と言います。
中国北東部の吉林省、黒龍江省、朝鮮半島、日本の長野県や島根県、福島県で栽培されています。
中国北東部の吉林省、黒龍江省、朝鮮半島、日本の長野県や島根県、福島県で栽培されています。
朝鮮半島では生薬のほか、参鶏湯(サムゲタン)の具材として食事に用いられます。
根を湯通しして乾かしたものを人参、蒸して乾かした物を紅参として用います。細根は毛人参として健康食品などに利用されます。
根を湯通しして乾かしたものを人参、蒸して乾かした物を紅参として用います。細根は毛人参として健康食品などに利用されます。
効能
ジンセノサイドにたんぱく質とDNAの結合促進作用があります。サポニン分画には抗疲労・血糖降下作用があります。漢方では強壮・強心、健胃補精・鎮静薬として、食欲不振、消化不良、下痢、嘔吐、衰弱、体力低下などに用います。
紅参(ホンサム)のほうがマウスの性的行動を高めるという報告があります。
紅参(ホンサム)のほうがマウスの性的行動を高めるという報告があります。
薬理作用
各種消耗性疾患の自覚症状を改善。マウス、ラットなどの強制運動に対する疲労防止、疲労改善効果、中枢抑制とそれと逆の中枢興奮作用、末梢血管の拡張と脳血流の増加など。サポニンごとに作用がかなり違う。
成分
(20S)-protopanaxadiol、(20S)-protopanaxatriolに糖が結合したginsenosideというサポニンとしてジンセノサイドRo、Ra~Rhなど。
漢方
性味
高麗人参(こうらいにんじん)の性味は甘、微苦、微温です。
- 甘
- 微苦
- 微温
性味については性味(せいみ)の解説ページをご覧ください。
帰経
- 心
- 肺
- 脾
薬効
- 大補元気
- 大出血・大病・久病などの体力低下、四肢末端の冷え、止まらない汗に用います。
- 補脾益肺
- 消化器・呼吸器の機能低下による食欲不振、四肢倦怠感、泥状便、息切れ、呼吸困難に用います。
- 生津
- 高熱による多汗、口乾等に用います。
- 安神
- 体力低下により起きる神経症状、また不眠・動悸・健忘・不安感に用います。
原典
- 神農本草経
読み方
人参(にんじん / ren shen )
別名:神草、土精、朝鮮人参、人蔘、御種人蔘
中国語:人蔘 / 人参(ren shen / ジェンシェン)
韓国語:인삼(人蔘 / insam /インサム)
英語:ginseng(ジンセン)
高麗人参が含まれる漢方薬
- 大中建湯(だいけんちゅうとう)
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
- 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
- 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
- 柴朴湯(さいぼくとう)
- 小柴胡湯(しょうさいことう)
- 人参湯(にんじんとう)
- 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
- 六君子湯(りっくんしとう)
販売
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