葛茶(くず茶、チクチャ)の成分と効能-칡차-韓国茶
葛茶(くずちゃ、チクチャ 칡차)-韓国茶
葛茶(くずちゃ)とは、韓国伝統茶で韓国語でチクチャ(칡차)と言います。葛の根をッ煎じたお茶です。葛の根を干したものを煎じて飲みます。葛の根の成分は鉄分とデンプンが豊富です。鉄は赤血球に必要な栄養素で赤血球は体に酸素を送ります。デンプンはエネルギーとなり飢えで元気のないときに効果があります。貧血に効果があります。
葛(くず)
葛(くず)は日本の至る所で雑草として迷惑がられている蔓性の植物です。葛の根にはデンプンがあり葛根と言われて漢方薬で重宝されています。
葛はマメ科の大型のつる性植物で繁殖力が極めて旺盛でアメリカでは駆除し難い雑草で深刻な問題となっています。葛は1930年代頃にアメリカのテネシー州の緑化に日本から持ち込まれ、あらゆる土地や建物を覆いつくすようになり社会問題となりました。
花は初秋頃に紫色の美しい花を咲かせ甘い香りがします。
葛は昔から葛布や葛粉として奈良県を中心に全国で使われてきました。葛きりや葛餅などが有名です。
葛の根は葛根と呼ばれ貴重な生薬です。
効能
葛根という葛の根を生薬に利用します。葛根には角葛根と平葛根があります。生薬としての葛はほとんどが中国や韓国からの輸入品です。薬効は自汗のないものの表の熱を去り項背部の強直を去るのに用いられます。有効成分は澱粉が10%~14%。イソフラボノイド(daidzein、daidizn、puerarinなど)、トリテルペノイド(soyasapogenol A B)などです。薬理作用は総フラボノイドおよびpuerarinは冠状血管を拡張させ血流を良くするとともに心筋の酸素消費量を減少させました。葛根末および水、エタノールなどのエキスは解熱作用を示しました。Daidzein、daidzinはマウスの摘出腸管に対して顕著な鎮痙攣作用を示しました。
漢方薬
葛根が含まれている漢方薬は葛根湯(かこんとう)、葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)、桂枝加葛根湯(けいしかかっこんとう)、参蘇飲(じんそいん)です。花は葛花解酔湯(かっかげすいとう)があります。
葛茶
韓国伝統茶の葛茶(칡차)は乾燥した平葛根を煎じて服用します。韓国ではストレスによる高血圧や緊張性頭痛、二日酔いや更年期障害に効果があるとされています。葛茶にはザクロの680倍の植物性エストロゲンがあり美肌やアトピー、風邪や疲労回復、動脈硬化にも効くそうです(飲用元:http://www.gbook.kr/13162)。葛に含まれるポリフェノールが重金属とくっついて体外に排出する効果がありそうです。水2Lほどに乾燥した平葛根200g(濃いめの場合)を入れて30分煎じろ過します。お好みではちみつを入れて飲みます。
この記事は2015年8月5日に作成したものを2017年12月11日に改定しました。一部「身近な薬用植物 指田豊 木原浩」という本から引用しました。書き間違い等あるかもしれませんので、内容に対する保証はありません。
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